20260530
広告デザイン大阪電気通信大学 総合情報学部 ゲーム&メディア学科 前期開講科目 制作チームを編成してのクリエイティブワークのシミュレーション 第07週:06月02日
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1)広告デザイン制作チームの構成本日からの授業後半においては、前半の講義で展開された広告デザインの歴史的変遷、日本・欧州・アメリカのデザイン思想の比較、マーケティングと広告表現の関係、テクノロジーの進化に伴うメディア変容と広告手法の変遷を踏まえて、広告デザイン制作チームを編成してのクリエイティブワークのシミュレーションをおこないます。 広告デザイン制作チームの一般的な役割分担の流れは、戦略 → 企画 → 制作 → 運用・分析 となります。 おもな構成は以下のとおりです。 プロデューサー / プロジェクトマネージャー 全体統括、進行管理を担う制作チームの司令塔。 ・クライアント(顧客)対応 ・予算管理 ・スケジュール管理 ・制作スタッフの割り振り ・品質管理 ・制作フロー設計 マーケター / ストラテジスト 広告成果達成のための設計する役割。 ・市場分析 ・競合調査 ・ターゲット分析 ・ペルソナ設計 ・KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)設計 ・媒体戦略 ・広告訴求設計 コピーライター 広告の鍵となる言葉によるメッセージの作り手。 ・キャッチコピー ・LP(Landing Page)見出し ・広告テキスト ・SNS広告フック アートディレクター ビジュアル設計とデザイン品質を統括する指揮者。 ・ビジュアルコンセプト ・レイアウト方針 ・配色設計 ・写真方向性 ・ブランド整合性 デザイナー デザイン実務(おもに静止画)に携わる制作者。 ・サムネイル制作 ・グラフィックデザイン全般 ・バナー制作 ・SNS広告画像 ・LPデザイン ・UI制作 ・レイアウト 動画クリエイター / モーションデザイナー デザイン実務(おもに動画)に携わる制作者。 ・動画編集 ・モーション制作 ・テロップ ・エフェクト ・Shorts(ショート動画)編集 撮影チーム カメラマン、照明、ヘアメイク、スタイリストなどによって構成。 ・商品撮影 ・モデル撮影 ・SNS素材撮影 ・動画収録 広告運用担当 出稿・配信 → 分析 → 改善の中心を担い、利益の最大化を図る。 ・配信設定 ・ターゲティング ・入札管理 ・A/Bテスト ・ROAS(Return On Advertising Spend:広告費用対効果)最適化 ・クリエイティブ分析 データアナリスト 大規模広告運用組織で導入される、データ分析の専門家。 ・CTR(Click Through Rate:クリック率)分析 ・CVR(Conversion Rate:成約率)分析 ・ROAS分析 ・ヒートマップ(ユーザ行動の可視化)分析 ・LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)分析
2)ブランドの選定と分析に向けてここからのクリエイティブワークのシミュレーションでは、Reborn(復活・再生)をテーマにブランド(広告デザインのクライアント)を選定し、ポスターとSNS広告の制作にチームで取り組みます。 Rebone(復活・再生)をテーマとしたブランド選定の観点として、以下のクライアント例を参考にしてください。 地域経済再生系 大型ショッピングセンターやEC進出で衰退した地域商店街 閉店が相次ぐ地方百貨店(百貨店ゼロ県:山形, 徳島, 島根, 岐阜) 不動産再生系 空き家や古民家、町家再生に取り組む事業者 老朽化団地やニュータウンの再開発プロジェクト 事業再生系 老舗企業や伝統工芸、地場産業メーカー 後継者不足により事業継続が困難な産業分野 観光文化再生系 観光地の再ブランド化 老舗旅館、ホテルの再生 地方創生系 地域の魅力を再構築するプロジェクト 地方自治体の移住促進 大学再生系 18歳人口の減少 財務省による私立大学250校削減案の公表 選定したブランドの、3C分析とUSP整理をおこないましょう。 3C分析は、Customer(市場・顧客)→ Competitor(競合)→ Company(自社)の3つの視点からビジネス環境を整理し、市場における自社の成功要因を導き出すために活用するものです。 Customer(市場・顧客) 市場全体の動向と、ターゲットとなる顧客のニーズを把握する工程。ここを起点とすることで、需要があるかどうかを判断します。 市場の分析:市場規模、成長性、トレンド(景気や法規制など) 顧客の分析:顧客ニーズ、抱えている課題、購買行動やプロセス Competitor(競合) 市場において、誰とどのように戦うかを明確にする工程です。競合他社の強みと弱みを客観的に分析します。 競合の洗い出し:代替品や潜在的な新規参入者も含めた競合 分析項目:シェアやポジショニング、強み・弱み、リソースなど 成功要因の発見:競合が成功している理由の特定 Company(自社) 自社がどのような価値を提供できるのかを分析する工程で、USP整理によって明確にします。 USP(Unique Selling Proposition)とは、独自の売りのことで、競合他社にはない自社の強みを顧客に対して明確にするマーケティングコンセプトです。 USP整理のポイントは以下のとおりです。 ・個性的であること ・専門的であること ・アイデアの組み合わ USP整理は、単なる自社の強み探しではなく、顧客が選ぶ理由の設計にあります。 その具体例としては、 Apple:誰でも簡単に使える、美しく統合されたテクノロジー体験 ・洗練デザイン ・UI/UXの分かりやすさ ・ハード・ソフトの一体設計 IKEA:デザイン性の高い家具を手頃な価格で ・フラットパック配送 ・セルフ組立 ・巨大ショールーム体験 Starbucks:家庭でも職場でもない、くつろぎ空間 ・空間体験を売る Amazon:欲しいものが、すぐ届く ・巨大商品数 ・1クリック購入 ・高速配送 ・Prime会員制度 Airbnb:現地で暮らすように泊まる ・個性的宿泊施設 ・ローカル体験 ・生活感ある滞在 無印良品:シンプルで、ちょうどいい ・ブランドロゴ主張を弱める ・装飾を削る ・過剰機能を減らす などが挙げられます。 USP整理が顧客が選ぶ理由の設計にあることから、ペルソナ作成も重要な観点となります。 ペルソナ作成とは、自社の商品やサービスを利用する「理想の顧客像」を、架空の1人の人物として具体的に設定したものです。 年齢や職業などの属性だけでなく、価値観や悩み、行動パターンまで詳細に描き出すことで、顧客理解の解像度を明確にするために作成されます。 ターゲット(セグメント)の明確化 年齢や性別、悩みといった大枠のターゲット層を決定します。 例)大阪在住, 20代後半の働く女性, 美容に関心がある ファクトデータの収集 想像だけで作らず、必ず実際のデータに基づいた情報を収集します。 定性データ:既存顧客へのインタビュー、営業やサポート部門へのヒアリング。 定量データ:アンケート結果、Googleアナリティクスなどのアクセス解析。 ペルソナの構築 基本プロフィール ・氏名 ・年齢 ・性別 ・職業 ・年収 ・居住地 ・家族構成 価値観・ライフスタイル ・趣味 ・休日の過ごし方 ・情報収集に使うメディア インサイト(隠れた心理) ・なぜその商品が欲しいのか ・どんな課題(ペイン)を解決したいのか 運用と定期的な見直し 作成したペルソナは一度作って終わりではありません。 市場の変化や顧客ニーズに合わせて定期的に見直されます。
3)チーム編成に向けたアンケート回答受講生58名を1チーム5〜6名の10チームに編成します。 チーム編成に向けたアンケート回答をもとに、教員が振り分けをおこないます。 Moodleのページに戻り、[チーム編成に向けたアンケート回答]をクリックして、以下のアンケート項目についてオンラインテキストで回答してください。 1)チームでの役割を希望順に2つ記載してください。 ・プロデューサー+クリエイティブディレクター(全体統括) ・マーケター+コピーライター(企画担当) ・アートディレクター+デザイナー(制作実務) ・アートディレクター+動画クリエイター(制作実務) 3)選定したブランドについて、3C分析やUSP整理を意識した選定理由を記述してください。 回答例: 大阪電気通信大学, MUJI, URの産学連携 団地の魅力を若い世代へ 地域コミュニティの再生 以上3項目について、本日2日23:59までに提出をしてください。 提出については遮断設定をおこなっていますので、期限を過ぎての提出はできません。 アンケート回答をもとに、次週チーム編成を発表します。
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第07週:06月02日