20080423
サインデザイン大阪電気通信大学 総合情報学部 デジタルゲーム学科 前期開講科目 ひとを導くビジュアルコミュニケーションデザイン 第02週:04月25日
1)サインやマークの国際標準■ 国際的で視覚的なピクトグラム 国際標準化機構(ISO)では、サインやマークなどをグラフィカル・シンボルと呼ぶ。日本工業規格(JIS)では、グラフィカル・シンボルの訳語として、図記号という名称を用いている。 ピクトグラム(図記号) ピクトグラム(図記号)は先週の説明のとおり「絵文字。象形文字。絵を用いた統計図表」であることに加えて、グラフィカル・シンボルとしては、さらに原則として、事前の学習や特別な知識がなくとも理解できることが重要である。 ピクトグラムは、その図形が意味するものの具体的な形状を視覚化し、その意味を広く理解させることが求められる。それは、言語、教育、経験を問わず、国際的にそして視覚的に、直感的なコミュニケーションを成立させることができなくてはならない。 ■ 国境を越える標準的なピクトグラム ピクトグラムがその目的とする、直感的なコミュニケーションの成立には、具体的なものからイメージできる、具体的かつ視覚的に考慮されたデザイン設計が必須となるが、そうした誰でもが理解できるピクトグラムの設計は、決して容易なことではない。 地域の風土や風習に根ざした生活環境や状況の違いがある以上、国際的な標準化は困難なものである。 各国が陸続きであるヨーロッパでは、道路も鉄道も国境を越えてネットワーク化されている。一般の人々が国境を越えて移動することも頻繁であり、道路や鉄道に関するピクトグラムの標準化に対してのニーズは、早い段階から強かった。1909年には、国際道路標識として、4種類のピクトグラムが制定された。 国際化の進展とともに、こうした国際的なピクトグラムの標準化はその必要性を増し、国際鉄道連盟(UIC)による鉄道関連記号の標準化、国際航空運送協会(IATA)や国際民間航空機関(ICAO)による空港関係の標準記号の制定などが実現している。 ■ ISOによるピクトグラムの標準化 ISOではグラフィカルシンボルとしてサインやマークの標準化を進めている。その中で、一般的な案内誘導のための図記号を公共案内用図記号(Graphical Symbols for Public Information)と呼び、ISO7001によって国際規格として制定されている。 「ISO7001_1990 Public information symbols」を参照して、国際規格としての公共案内用図記号を確認する。 ISOでは公共案内用の図記号の他に、さまざまな分野での図記号についても標準化をすすめている。自動車運転に関する機器・装置用図記号も生活の場で目にすることのできる図記号のひとつで、1976年に統一標準化が図られ、日本においても自動車技術会が自動車規格として定め、1985年にJISとして制定された。 ピクトグラムの国際標準化は、商品の国際的流動性の高まりとともに進んできた。国際的輸出品である自動車に関して、国際標準化が比較的容易に実現された背景には、企業の思惑と利害が一致していたからであると考えられる。 自動車と同様に、電気製品も国際的な流通が進んだ商品といえる。その操作表示に関しては、国際電気標準会(IEC)が標準規格の制定に取り組み、自動車運転に関する機器・装置用図記号よりもひと足早く、1973年には国際規格が発行されている。 ■ 日本におけるピクトグラムの国際化 日本では、1964年の東京オリンピックが、各種案内用のピクトグラム整備の躍進的な契機となった。第二次大戦後初の国際的なイベントであり、国家的な事業であったため、世界各国からの来場者を迎えるにあたり、多くのピクトグラムが設計され、それらは国際的に高い評価を得るものであった。 また東京オリンピックに続き、1970年の大阪万国博覧会においては、それらピクトグラムの認知度を向上させる契機となり、日本国内でのピクトグラムによるサインシステムを一般化する働きをした。
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International Organizatuion for Standardization 国際的にシステム、単位、用語などの標準化を推進するための国際組織。日本工業標準調査会(JISC)が加盟。 Japan Industrial Standards 日本工業標準調査会(JISC)の審議を経て、経済産業大臣が制定する日本の工業製品に関するさまざまな規格。 工業標準化の促進を目的とする工業標準化法(昭和24年)に基づき制定される国家規格で、 2003年3月末現在で、9086件が制定されている。 International Union of Railways International Air Transport Association International Civil Aviation Organization ISO7001_1990 Public information symbols 授業内で提示した原本PDFは、ISO中央事務局から財団法人日本規格協会が提供を受け、販売しているものを購入。原本冊子は、ISO中央事務局との契約に基づくOfficial Copyであり、規格をダウンロードしたPCの画面を何人かが見ることは許可されている。しかし、ダウンロードしたPDFファイルを別のPCにコピーすることは許可されていないため、他の資料のように、各自のPCにダウンロードすることはできない。
照明スイッチ
トイレのピクトグラム 男女のシルエットによってトイレを表すピクトグラムが、日本で最初に使用されたのは東京オリンピックの案内用図記号としてであった。当時は何を意味するものかの認知度が低かったが、大阪万国博覧会までには、その認知度も上がり一般的なものとなった。 |
2)課題[A地点からB地点に至る間に存在するピクトグラム]これまでの講義で確認してきたように、ピクトグラムは身近なものとしてわたしたちの生活に浸透しているといえる。 各自の生活圏におけるサインシステムについて、意識的な観察をおこない、その具体的状況を調査しレポートとしてまとめる。 ■ 課題要件 任意で調査対象とするA地点(出発地)とB地点(到着地)を設定し、その移動の間の進行方向に存在するすべてのピクトグラムを、画像もしくはスケッチとして収集する。 収集したピクトグラムについて、それが何を意味するものかを、画像もしくはスケッチに添えて説明を記述すること。 レポートは、デジタルデータ(ファイル形式は問わない)としてまとめた上で、デジタルデータ、プリントアウトともに提出。 下記の1〜6のすべての項目を満たすこと。 1. 学籍番号・氏名の明記 2. A地点とB地点の所在と地点間のおよその距離 3. 移動の間に利用した交通機関 4. 収集したピクトグラムの画像もしくはスケッチ 5. 収集したピクトグラムの説明 6. 収集活動を通して気付いたこと、問題点や改善点など デジタルデータは、必要なファイルを1つのフォルダにまとめ、フォルダ名を下記のとおりとする。 sig1_(学籍番号)・(氏名) 提出先は下記のパブリックフォルダ。 UserHomes/wteachers/watanabe/Public/Drop Box プリントアウトは、表紙に学籍番号・氏名を明記し、左上ホッチキス止めすること。 提出期限:05月09日授業終了時まで 05月02日と09日は、レポート制作にあてる。また、05月16日にレポートのプレゼンテーションをおこなう。
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生活地図サイト MapFan Web などの地図データ提供サービスを利用し、レポート制作におけるA地点とB地点の所在については、ダウンロードした地図画像上にグラフィカルに表現することが望ましい。 |
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